Course
料理・コース
料理・コース
料理長
園田 清英
料理長からのご挨拶
大川は、食材の宝庫です。筑後川と有明海で獲れる新鮮な魚と、筑後平野で育った農産物。この素晴らしい素材を使って存分に腕を振るえることは、私たち料理人にとって大きな幸せです。と同時に、大きな責任も感じています。そうした貴重な食材の味を十分に引き出すこと。生かしきること。これは、大川の料理人に与えられた使命といえるでしょう。
たとえば、三川屋が誇る旅出しうなぎ(天然うなぎ)やえつ、川アンコウ(天然ナマズ)などは、いずれも希少なものです。これらに向かうとき、私たちは自然というものの素晴らしさを思います。その自然の恵みに感謝しながら、一つひとつ精魂をこめて包丁を振るっていくこと。私が率いる三川屋の調理場は、全員がこの想いを胸に、味づくりに励んでいます。
私たちの料理を支えているのは、“心”です。
味をとおしてお客様に豊かなひとときを過ごしていただきたい。筑後の四季と、その恵みを実感していただきたい。この願いをこめた味を、どうぞお楽しみください。
当店では天然の食材を多く
使用しているため、
お料理は全てご予約を
お願いいたします。
えつ会席(5月〜7月20日)
えつは、カタクチイワシ科に分類される魚。産卵期を迎える頃、有明海から筑後川をのぼってきます。日本でえつがとれるのは、ここ筑後川のみ。初夏の風物詩ともいえる貴重な魚ですが、たいへんデリケートで鮮度の維持が難しく、小骨も多いため調理にも高度な技術が求められます。
三川屋では、漁師さんから直接仕入れて鮮度を確保。代々伝わる調理技術によってえつ本来のおいしさを生かしながら、お子様からお年寄りまで味わえる料理に仕上げています。お座敷でゆったりと、ときには屋形船でのんびりと、心地よい夏の風情とともにお楽しみください。
お昼の会席
- 平日:4,400円(税込)
- 夜(17時〜)/土日祝 ※要予約
5,500円・7,700円・11,000円(税込)
※当店おすすめ 7,700円(税込)
えつ料理
白子小鉢・あらい・真子の甘露煮・唐揚げ・煮付・酢漬け・姿焼き・肝の佃煮・骨せんべい・南蛮漬け・だんご・えつ姿寿司・肝の珍味・真子の珍味・白子の佃煮・冷やし鉢・天ぷら・酢味噌・お茶漬けなど(コース料理には全てごはん・お吸い物が付いています)
初夏の風物詩、筑後川のえつ
銀色に輝く魚と、旅の僧との不思議な物語
美しい魚です。そのフォルムは、まるで研ぎ澄まされたナイフ。初夏の陽光を乱反射しながら輝く鱗が、プラチナを思わせます。
不思議な魚でもあります。日本でエツが棲息しているのは、有明海とそこに流れこむ川のみといわれています。しかし、中国大陸の沿岸部でも同じ姿を見ることができる。つまりエツは、かつて日本列島が大陸とつながっていた時代の名残(なごり)ともいえる貴重な生物なのです。
希少な魚だということも忘れてはなりません。「ニシン目カタクチイワシ科」に分類されるエツは、絶滅危惧II類(Vulnerable=VU)、すなわち「絶滅の危険が増大している種」に指定されています。守っていかねばなりません。
愛(いと)しい魚です。エツ漁は、毎年5月初旬から7月中旬まで。獲れるのは、産卵のために筑後川をのぼってくる親魚(しんぎょ)で、漁法は伝統の「流し刺網」です。
水から引き上げられたエツは、すぐに動かなくなります。悲しいほどに脆弱なのです。その儚(はかな)いまでのかよわさが、美しい姿と相まって、自然というものの不可思議を思わせます。
そしてなにより、おいしい魚です。刺身は絶品。唐揚げや塩焼き、煮つけなども格別の味わいです。傷みが早く、小骨も多いので、調理には高度な技術が求められます。三川屋は、この貴重な素材に長く取り組み、20種類をこえる自慢の料理を生み出しています。
エツが獲れる頃、川岸には葦が伸びて風にそよぎます。筑後川の初夏を彩る穏やかな風景です。
遙か昔、この川の船着き場に、ひとりの旅の僧が佇んでいました。そのみすぼらしい姿は痛々しいほどです。対岸に渡りたい。でも、お金がない。そんな彼をどの船頭たちも相手にしませんでした。
途方に暮れて立ち尽くしていると、ひとりの船頭が声をかけてくれました。
「どうぞ、私の船にお乗りなさい」
その親切に微笑で応えた僧は、岸辺で揺れていた葦の葉を取って川に投げたのです。すると、どういう魔法をつかったものか。水面に浮かんだ葉は、一瞬で形を変え、美しい銀色の魚に変身したのです。
驚いた船頭は、もう一度、目を凝らして確かめました。間違いありません。やはりそれは、本当の魚だったのです。
「もし、暮らしに困ったときには、この魚を獲るがよろしかろう」
と告げた僧こそ、のちの弘法大師。すなわち空海です。
かつて遣唐使として大陸に渡り、当時の国際都市・唐に学んだ空海は、あるいは彼(か)の地でエツを味わったことがあったのでしょうか。
真言宗の開祖、空海。その幼い頃の呼び名は「真魚(まお)」といわれています。
おもな参考文献
- 『魚々食紀——古来、日本人は魚をどう食べてきたか』(川那部浩哉著・平凡社・2000年)
- 『生きていた! 生きている? 境界線上の動物たち』(多田実著・小学館・1998年)
- 『干潟の海に生きる魚たち——有明海の豊かさと危機』(日本魚類学会自然保護委員会編[田北徹・山口敦子責任編集]・東海大学出版会・2009年)
その他、多くのウェブサイトを参考にさせていただきました。
えつ料理は期間限定です。 5月1日〜7月20日
えつ狩り遊覧船
2時間のコースとなります。お船代は「乗り船+捕り船」の料金です。
お船代
・2〜13名の場合 一隻 55,000円(税込)
・14〜40名の場合 一隻 88,000円(税込)
お料理代
・お料理のみ 5,500円(税込)〜
・お料理+飲み物(10名様以上で対応可能) 7,700円(税込)〜
【出航時間】 11:00 〜 18:30
ご予約時にご希望時間をお伝えください。
お料理の内容や詳しくはお気軽にお問い合わせ、ご相談ください。
えつ会席料理
3,300円〜11,000円(税込)
えつ料理とご宿泊
11,000円(税込)〜 大川昇開橋温泉ご利用サービス
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えつ遊覧船コース
2時間のコースとなります。お船代は「乗り船+捕り船」の料金です。
お船代
・2〜13名の場合 一隻 55,000円(税込)
・14〜40名の場合 一隻 88,000円(税込)
お料理代
・お料理のみ 5,500円(税込)〜
・お料理+飲み物(10名様以上で対応可能) 7,700円(税込)〜
ビール、日本酒、焼酎、ハイボール、ソフトドリンクなど
【出航時間】 11:00 〜 18:30
ご予約時にご希望時間をお伝えください。
お料理の内容や詳しくはお気軽にお問い合わせ、ご相談ください。
天然うなぎ会席(7月〜11月)
筑後川の天然うなぎは、緑色を帯びた色合いから「アオ」と、またその細い顔としなやかな姿から「べっぴん」とも呼ばれています。江戸時代から筑後地方の特産品として各地に送られ、人々の舌を楽しませてきました。
当時、領外への移出は「旅出し」と言われ、その故事にならって、大川では「旅出しうなぎ」と名づけています。その味は、まさに天の恵み。ほどよい歯ごたえと、クセのないまろやかな風味は、天然うなぎならではのものです。
三川屋では、130年の伝統の技を生かしてこの希少な素材のおいしさを追求。お馴染みの蒲焼きや白焼きのほか、さまざまな料理をお楽しみいただいております。
会席
11,000円、14,300円(税込)※要予約
蒲焼き定食
6,050円(税込)
白焼き定食
5,720円(税込)
セイロ蒸し
5,500円(税込)
ひつまぶし
4,400円(税込)
コンフィ
3,300円(税込)
旅出しうなぎ
大川の天然鰻、それは「筑紫次郎」が育てた“味の宝物”です。
「筑紫次郎」すなわち筑後川の源は、熊本・阿蘇。その清冽な流れは、大分から福岡をうるおし、佐賀を下って、有明海にそそぎます。その下流に、清らかな淡水と有明海の豊かな海水がほどよく混じりあう奇跡の場所があります。そこでとれる翡翠の鰻。それが、大川の天然鰻です。
顔はいくぶん細めで、なんとも上品。緑色を帯びたしなやかな姿から「アオ」とも呼ばれています。別名「べっぴんさん」。それも、その美しさゆえの愛称です。
江戸時代、この鰻は、筑後地方が誇る貴重な特産品として各地に送られました。当時、領外への移出を「旅出し」と呼んでいたことから、大川ではこれを「旅出しうなぎ」と名づけています。
ほどよい歯ごたえ。クセのないまろやかな風味の奥にある深い味わい。その天然鰻ならではの味は、調理法を選びません。白焼が、うまい。鍋も、いい。もちろん、蒲焼は絶品。
大川が誇る格別の味をお楽しみください。
天然うなぎお取り寄せ
白焼き
蒲焼き
料金表
内容量 | 白焼き(税別) | 蒲焼き(税別) |
---|---|---|
150g | 4,000円 | 4,200円 |
200g | 5,000円 | 5,200円 |
250g | 6,000円 | 6,300円 |
300g | 7,000円 | 7,300円 |
送料はこちらをご確認ください。
べっぴんコンフィ
「べっぴんコンフィ」は、筑後川の天然うなぎをオイル漬けにしたものです。コンフィとは、フランス料理の定番。旨味と風味を損なわない保存食として、古くから親しまれてきました。このフレンチの知恵と日本料理の匠の技が、ボトルのなかでとけあっています。
うなぎの味をつつみこむのは、なたね油とオリーブオイルをブレンドしたもの。天然うなぎのエキスをたっぷり含んだこのオイルもまた絶品です。うなぎを召し上がったあとは、このオイルがさまざまな料理で大活躍。パスタやサラダ、さらに炒め物から和え物まで、お好みにあわせてお使いください。
和
芽生えの春。それは、新しいおいしさとの出会いの季節でもあります。
たとえば、水菜やルッコラ、ビーツ、クレソンなどの新芽だけを集め、ほどよい大きさにカットした「べっぴんコンフィ」を合わせてみましょう。素材の味を引き立てるのは、コンフィのオイルにバルサミコ酢を加え、黒コショーで味をととのえた特製ドレッシング。
冷やした白ワインがあれば、春の贅沢なひとときのはじまりです。
素
本当においしいものをおいしく味わう。そのためには、手をかけすぎないことです。
たとえば、「べっぴんコンフィ」にラディッシュやクレソンといった少し苦みのある野菜を添えてみる。それだけで、コンフィの濃厚な風味が引き立ちます。緑と赤。そのあいだに、さりげなく白。色あいも鮮やかな夏の一品です。縁側で南風に吹かれて過ごすひととき。
冷たい日本酒とともに、素朴な味をお楽しみください。
炙
ゆったりと時間が過ぎる秋。
この季節に、「べっぴんコンフィ」にぜひかけてほしいひと手間は炙(あぶ)りです。身をとりだして火にかけ、直火で軽く炙れば、表面はほどよく硬く、なかはほんのりとやわらかに仕上がります。お好みでレモンやカボスなどをしぼれば、趣も豊かな秋の一品の完成。
「香ばしさ」から「まろやかさ」へとつづく味覚のグラデーションをお楽しみください。
煮
寒い冬の夜は、煮物の出番。フライパンや土鍋を取り出して、オイル煮をつくってみましょう。
コンフィに合わせるのは、色も鮮やかなトマト。その酸味とコンフィの深い味わいがほどよく混ざりあって、独特のスープができあがります。お好みで、シイタケやシメジ、マッシュルームなどを加えてみるのもいいでしょう。
ワインはもちろん、パンとの相性も素敵な“温かいおつまみ”の完成です。
天然(旅出し)うなぎ会席
三川屋は、天然(旅出し)うなぎの会席料理もご用意しております。
お取り寄せについて
天然もののため、お電話でのみご注文承ります。
送料 ※クール便料金込み
九州・中国
1,000円
四国・関西
1,100円
北陸・東海
1,200円
信越・関東
1,350円
東北
1,600円
北海道
1,800円
閉じる
川アンコウ会席(7月〜12月)
川アンコウとは、筑後川でとれる天然ナマズのことです。筑後川は「筑紫次郎」とも呼ばれる暴れ川。この流れに揉まれたナマズは、泥臭さがなく、さっぱりしたなかに深い味わいを秘めています。しかも、高たんぱくながら低カロリーで低脂肪。ビタミンEやB1も多く含んでいます。
大川では、古くから産後の回復に食べられていた川アンコウ。美容と健康の面からも、ぜひお召し上がりいただきたい味です。
会席
5,500円、6,600円(税込)※要予約
川アンコウ天ぷら定食
2,200円(税込)
川アンコウ洗い
2,200円(税込)
会席料理
地元筑後と有明海でとれる豊富な食材。その旬を心ゆくまで味わっていただきたい。そんな願いとともにお届けする宴の料理です。
会席料理は、人と人との語らいを彩るもの。おいしさをとおして、会話やふれあいを演出できる膳をめざしています。その季節に、その人と、ここでしか出会えない美味。三川屋の会席料理は、お客様がゆったりとくつろぎ、大切な方と言葉を交わすときに完成する特別な料理です。
有明海郷土料理会席
11,000円(税込)〜※要予約
その他会席料理
5,500円(税込)〜※要予約
大川 組子膳・家具膳
大川家具に詰まった旬の御膳。初夏のえつや川アンコウ、天然うなぎなどオリジナル料理に腕を振る私ども三川屋では、また家具の街・大川にちなんだ大川ならでは新メニュー「大川家具膳」を開発いたしました。引き出しを開けると彩り豊かな旬の料理が並び、華やかで驚きが詰まった膳となっています。
家具膳、組子膳
3,300円(税込)〜※要予約
家具生産高日本一を誇る大川。約460年前、船の大工から始まった大川木工は、大工職人や家具職人など木工業が分業化されるとともに建具業も発展してきました。大川組子とは、船大工の技術をルーツに持つ家具の町「大川」の地で、約300年前から続く建具の技法の一つです。大川市は、筑後川の河口に位置し、江戸時代から船運の基地として栄えてきた歴史があり、船の修理や建造に携わってきた職人が多く、切磋琢磨した技術が今なお受け継がれているのです。その細やかさで精密な木の細工は芸術作品のようで、JR九州の「ななつ星in九州」の内部装飾にも採用され脚光を浴びています。
匠の創り出す万華鏡
「組子」は、釘を使わずに木と木を組み付けて作る建具の技法のひとつです。職人が、細くひき割った木に溝や穴、ホゾといった加工を施し、鉋、鋸、ノミといった昔からある道具のみを使って調組付けるまさに芸術作品と呼べるものです。この技法を使って細工を施した「大川組子」は、職人達が長年技を競い合い、建具の装飾として発展しながら現在に伝わってきました。図柄は「麻の葉」、「胡麻殻」、「八重桜」などの植物をはじめ、幾何学模様など200種類以上にも及び、現在も進化を続けています。模様の技は0.01mmという細密なパーツを組み上げ、紙一枚の隙間もない匠の技は、木の万華鏡とも言われるほど複雑で美しい世界を創り出します。
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団体のお客様向けご昼食
オードブル
16,500円(税込)~
お電話にてお問い合せください。
お弁当(テイクアウト)
各種お弁当をご用意しております。お電話でのご予約お願いいたします。TEL : 0944-87-3155
ご予約は、2日前までにお願いいたします。
写真は参考です。お弁当の内容は仕入れ状況により変わります。
メニュー
会席折箱
価格:3,240円(税込)〜
ボリュームもあり、贅沢にご堪能いただける内容のお弁当です。料亭・三川屋の味を楽しんでいただけます。
大川名物 三川屋特製えつ御膳
価格:5,400円(税込)
えつ会席の内容をお弁当につめました。料亭・三川屋の旬の味を堪能できる内容です。
鉢盛り
価格:12,960円(税込)
三川屋特製の鉢盛りです。
えつ単品お持ち帰りのお品
南蛮漬け 150g
価格:1,620円(税込)
食べやすいようにカットしています。
骨煎餅 40g
価格:1,080円(税込)
おつまみ、お子様のおやつ、ご年配の方のカルシウム補給に。うなぎの骨煎餅ほど硬くありません。
えつ洗い 100g
価格:1,620円(税込)
取れたてをさばいて氷水で締めた三川屋の逸品です。
すり身団子
価格:1,080円(税込)
姿寿司
価格:1,296円(税込)
姿焼き
えつの大きさに個体差がありますので、価格はグラム計量にてご案内します。姿焼きもお持ち帰り用にご用意いたします。すぐにお召し上がりにならない場合は、真空パックにてお渡しいたします。